ホーム大喜利#3

介護・福祉

食事は誰しも楽しみな時間です。
けれど、ホームの生活は制限だらけ。
そんな刑務所の様な(職員が言うな!!😅)
場所であっても気が抜けて楽しみなひととき。

みなさんよしぱらです。
食事まつわる大喜利は沢山ありますが

今回は食事前の風景です


最近はこのシチュエーションとても多いような様な気がしますが…
それではどうぞ!!

「腹減ったー」

いつもの様にそれぞれの入居者より、思い思いの声や叫び、その他もろもろがひしめき合うホーム。
10時過ぎより昼食準備が始まる…

これからごはん作りますから!
待っててくださいね

ホームタイムスケジュール
10時ごろに簡単なお菓子、お茶などの水分を提供する時間(10時のおやつ)
メインは水分補給が目的です。
 

朝食後より小腹が空いてくる頃。ここから何やら大きな独り言が始まる人がいます。
Bさん 
この方はとにかく暇さえあれば空腹を訴えてきます!!

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おにいさん!!
腹減ったー
めしはまーだーかー!?

ご飯は12時です!!もう少し待ってねー

この会話はこの後もひたすら続きます。
いよいよ痺れを切らしてきたBさんはブチ切れてきます😨

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いつまで待たせるんだ

このションべんたれー!!

それは突如として表出するのです…

~食事作りの風景~
通常日勤は3人体制。
調理担当以外は、フロア担当入浴担当に分けられます。
フロア担当は常にトイレ誘導や排泄介助などで大体フロアに不在。
フロアーは調理担当だけになります。
なので、調理担当は食事を作りつつ、同時進行でフロアーの見守り
何かあれば調理を中断し対応。
そして、
ブチ切れたBさんの対応も含まれます😭

周りの入居者も初めのうちは、Bさんをなだめたり違う話をしてくれますが、Bさんは聞き入れない。
やがて周りの入居者に喧嘩を売り始めます。
あの手この手で職員が話題を変えても一向に収まらないBさん。

ほどなくしてBさんは自分の部屋に強制送還となります

Ω\ζ°)チーン

かくして調理担当は、食事作りのラストスパートに入るのです😁

解説

古株なBさん入居して6年が経過。この間入退院を繰り返し、最後の退院後より認知症の症状が進行した様子。もともと「繰り返し言動」が無かったが、この数カ月は「空腹」に対する訴えが非常に多くなっている。

原因として

  1. 歯の欠如
    ▶差し歯が外れ歯科往診となるが、拒否が強く治療断念。入れ歯作りも試したが拒否強く、これまた断念。結果一般食が提供出来なくなり、刻み食から超小刻み食、ムース食などへの食事形態変更から、今まで以上に早く食べてしまう。
  2. 認知症状の悪化(短期記憶力低下)
    ▶今さっきの言動をすぐに忘れてしまう。
  3. 認知症状の悪化(人格変容)
    ▶穏やかな人が突如豹変。この場合空腹がトリガーとして考えられる。

Bさんの既往歴きおうれき糖尿病があります。
糖尿病は血糖コントロールが出来ない病気。その影響で彼女は心臓目の調子が著しく悪い
食事制限・水分コントロールがあり、日常生活の楽しみが奪われその反動から
「繰り返し言動」が出てきたのかと推測されます。

おわりに

Bさんは強制送還後、食事準備が出来たフロアーに誘導され食事を摂ります。
ところで、もともと食べるのがとても早いBさんは最近「むせ込み」が多く、食事にとろみをつけて食べています。(あんかけやきそばのあんの様に)
食事形態変更は「ごはんまだ!?」に繋がり、実際食事を済ませて数分も立たないうちに
「腹減った!ごはんまだか!」になっています。

「繰り返し言動」について
食事の訴えの他
「トイレに行きたい」
「息子に会いたい」
「お金をあげる」
など多彩にあります。

初めは優しい対応が出来ますが、次第に介助者は疲れます。
「おいおい!さっきも言ったべあー(と心中でつぶやき…)」
調理担当職員は無表情に調理を粛々と行っていくのです。

対応方法
話題変更
▶食事のことから、本人の好きな歌や花など興味ある話をして、食事の話題から遠ざける
気分転換
▶レクリエーション・体操などに参加してもらい話題を忘れてもらう
強制退去
▶自分の部屋など一人になる場所に移動し、訴えたところで誰も聞いてくれない環境を作り、諦めて(忘れて)もらう

今回は食事前の風景として、Bさんの空腹から引き起こされる「繰り返し言動」でした。
毎日同じ言葉を聞き入るのは苦痛この上無いです。
そんな事態について、本人はこれぽっちも思っていません(言った矢先直ぐに忘れるため😅)
切ないのです。


今日のまとめです👇

何事も限度が有ります
本人の言動に周りが振り回されます
適切かつ平穏な対応を心掛けていきましょう!

今回はここまで

最後まで読んで頂きありがとうございます

次の記事で会いましょう。

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