好き嫌いその対象によって様々で思い付くものとして
- 食べ物
- 人間関係
- 勉強
- 仕事
などなど
その中で生活に関するものは、認知症発症後突然出てきたり、時間を掛けてゆっくり現れてきます。
それはきっと元気で健康であった頃は、嫌でも押し殺して周りに合わせたり、立場や環境によってあったのかと思います。
さて、今回は食べ物においての好き嫌いについて
それではいつものホームへどうぞ!!
子供か!!

今日はあんかけやきそばです
是非食べてみて!!

へー珍しい
美味しそうだね

あれーCさん!
きれいにニンジンだけ残して食べたねー

そうなの!
きれいでしょ…ふふふ
Cさんはその後、残したニンジンで遊び始めた(お茶などにいれるなど)ので、昼食は終了しました。
気付けばフロアーからはいつもの様に叫び声が響くのでした😁
解説
リードでも書きましたが、好き嫌いは誰しもあります。
Cさんは認知症発症前は好き嫌いなく食事をされていたようです。(家族談)
今回のケースは認知症云々ではないのかと思いますが、嗜好について年々変化していくのでしょうね。
Cさんは不思議と野菜全般を残してしまいます。
調理する職員のスキル不足と言ってしまえばそれまでですが、とにかく野菜は嫌いです。
”思い込み”
- 大人だから好き嫌いなく食べる
- これ位出来て当たり前
- そんなことも知らないの…
など他者が当人に対して決めつけはよく見られます。
”○○だから…✖✖出来る(出来ない)”
物事に対する主観について、どうしても自分の考えは正しいと思いがちですが、果たしてそうなのでしょうか?
改めて「一度これらの考え方はやめる」ようにする。
すると「あれ!ひょっとして私が間違っていた!」と感じる経験が多いのかと。
Cさんは昭和一桁生まれ。当時の時代背景や食料自給率、食生活、それら背景が及ぼす個人の食へのこだわりなどが当然あります。ただ、「昔の人だから好き嫌いないよね」と決めつけるのは早計です。
- 仕方なく食べていた
- 好き嫌い言える状況ではない
- そもそも食べるものが無かった
など現在では考えられない状況だった可能性は大いにあります。
理由に関する考察は必要ですね。
認知症における嗜好チェンジ。脳の機能低下において起こりうる可能性は高いです。
今後も観察は続くのです。
まとめ
Cさんとの食事にまつわる攻防戦は常にあります。
ところで好き嫌いを検証すると、最近の自分の中で以下の考えが出て来ます。
①他者との比較
②他者への決めつけ(思い込み)
③自分の思考(考え癖)の偏り
介助者や支援者は対象の入居者に対して、フラットに接する。言い換えれば、介助者などのエゴを用いらない。何故ならば、これらがあると援助や介助の妨げになるからです。
- あの人○○だからかかわりたくないなー
- あの人✖✖だからめんどくさーい
- どうしていつも△△なんだー!!
など嫌悪感や怒りすら込み上げてきます。
職業倫理を今更掲げるつもりは毛頭ありませが、ただ、介護者・支援者は聖人ではありません。
入居者を想っての行動。しかし、時として一連の言動が強要になっていないか?
今回の好き嫌いの話を通して、介助時の振り返りと気付きになっています。
加齢が進むと運動量が減り、代謝能力低下が引き起こされます。更に認知症や各人の既往歴も併発して様々です。
食事一つとっても無理して(強要から)の摂取はNGです。言うまでも無く、人間は食欲などが満たされると食べる行動にブレーキが掛かります。
ゆえに一、二食食べなくても死にはしません。
「お腹が減れば、食事を摂ります。」
この原点に立ち返り日々の介護につなげます。
介護では、いつ最期を迎えるか分からない人達なので、例え栄養価や生命維持に必要な栄養素やカロリー摂取が出来なくとも無理やりはダメ。
そして認知症から偏食が出ても嫌なものは嫌なので、変わりになる食材で補ってもらいましょう。
かく言う私も好き嫌いはありますして、Cさんのことは言えないのです…😅
結局、お前も「子供か!!」
おあとがよろしいようで!!😁
今回はここまで
最後まで読んで頂きありがとうございます
次の記事で会いましょう。
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