私の体験した福祉現場のレポート Vol.2 ~実践開始編~

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私が初めて配属されたのは、認知症棟でした。

学生時代の実習先でリアル認知症患者を見てきたが、ここからが本番です。

認知症入所者は短期記憶保持が出来ない人が多い。
例えば、朝ごはんを食べたことをすっぽり忘れた人の会話
入所者「私はごはんを食べていない」
職員「さっき食べましたよ」
入所者「いや食べていない!!ごはんよこせ!」
職員「…😓」
このような会話が繰り広げられ、言った言わないの堂々巡り。納得せず怒りはじめる人もいます。
どうしても収まらない時は、お茶、ホットミルクなどを提供して、気持ちを逸らす対応があります。
まあ入所者を見ていると一事が万事、程度に差があれど、何らかの記憶障害を有しており、その方に合った対応を見付けていくことになります。

初めて実践配属された認知症棟は、毎日学校で学んだこと以上の出来事が次から次へと起こっていました。


私はこの時すでに32歳になっていて、上司にあたる職員や先輩職員は全て年下でした。このことも想定していたことですが、上司や先輩職員の発言や行動を見聞きしていると
”え!こんな声かけ良いの?”
”人の話聞いてよ!”
”この対応やっちゃダメでしょう”などなど出て来て
誰にこの想いを伝えたらいいの?と良く悩みました😰
当時は”介護の常識は非常識”ということもよく言われていました。なるほど、職場環境についても納得いかなかったこと多く臍を噛む思いが良く有りました😠

転職し自分より周りが年下の職場。意見が全然反映されない、相手にされないなど、このようなことはどの業種でも有り、それはいくら自分が年上でも、また同じ業種からの転職で経験や実績が有ったとしても、その職場でのやり方に則さないと誰も相手にしなくなる。


介護の世界でも同じことですが、それにしても入所者に対する接し方や声かけ入所者に対して話すこと)について、もと接客業出身者としては余りにぞんざいな対応でやるせなかったです😨
(このことを今振り返ると、認知症の方の対応時、敬語や丁寧語が時に入所者にとって不穏落ち着かなくなる状態状態になるため、敢えてタメ語的な言葉遣いや対応本人対して家族のような振る舞いを行う)で落ち着くことがあります。


しかし、このことについては未だに違和感を覚えています。
ただ、今の自分は?と言うと?
すっかり当時同僚が行っていたぞんざいな対応や声かけを普通に行っている。原因は多々あれど、入職当時の私と今の私の仕事の熱量が低下?(仕事の疲れ、年…😨)などよりジレンマを感じます。

介護現場はチームワーク重視!?

現在は現場では個別ケアを基本としていますが、私が入職した当時は丁度集団ケアと個別ケアの端境期。

学校では個別ケアについての勉強に主軸を置いおり、現場はかつての集団ケアの場が残っていっていて、lここでも理想と現実の葛藤が有ります。
その最たるものは食事介護や入浴介護に見られます。

食事介助

介護が必要な入所者を一つのテーブルに集め、介護者1ないし2名で複数人の食事介助を行う。
例えて言うなら、親鳥が口を開けているひなに対して、順繰り順繰り食事を口に運ぶ流れ作業。
もちろん個々のADL(日常生活動作 現在の本人の体の状態で出来ること出来ないことを見ながら支援をしていく目安)を考えての対応ですが、はたから見るとベルトコンベアーより流れてくる品物を受け取り、違う場所に運ぶなどのような単純労働のように感じていました。

入浴介護

始めに看護師によるバイタルチェック(体調確認)を受け、血圧、脈拍、spo2(血中酸素濃度)、体温などを測定し、入浴出来るか否かを確認する。
看護師からのOKが出たら、フロア担当職員が入浴該当者の更衣用意本人の浴室までの誘導。
(入浴前のトイレ誘導も含む)
脱衣室には更衣、入浴後の入所者の整髪や更衣、看護師から指示を受けている入所者の軟膏塗布(薬を体に塗ること)や介護士でも出来る爪切り、湿布貼りなどの業務。
浴室には体を洗う、浴槽への出入り、浴槽に入った際の見守りや入浴時間の確認を行う職員で構成されています。

これはまさに分業であります。(ただしこれを出来るのはある程度大きな施設で職員の数が多く場合によっては、入浴専門の職員がいる施設に限られる)

見守りフロアや入居者が過している談話室などでの見張り
当日の出勤職員の数により対応する職員数が決まります。老健の人員配置は入所者定員に対して決められています。
(これは特養にせよ、グループホームにせよ配置基準は法令で決められています)
当時は今ほど人材不足では無かったと記憶していますので、例え欠員が出てもすぐ新しい職員が補充されていました。
しかし、今この福祉業界はどこも慢性的な人材不足なので、見守りの人数自体取れず、結果入所者個々に関わる時間が持てず、更に集団で対応する際も、あまり変わり映えのないものになります。
(例えば、職員一人でも出来る体操だけなど、複数の職員がいれば、レクリエーションも楽しいものを提供出来ます)

見守りは監視的な意味合いが強く、転倒の危険性が高い入所者にはいつの間にか車いすにずっと座らされぱなしになったり、暴言や暴力行動が目立つ入所者は自分の部屋で寝かされるなど、介護に理想を持って入職する職員のモチベーションがどんどん下がっていく現実が有ります。
実際これらの現実を目の当たりにして辞めていく職員が多くいるのも事実です😰

介護はチームケアと言われているが、チームらしいチームも組めない、また職員間の情報伝達がうまく機能していない、上司や同僚との関係性がうまく取れないなどで、ついスタンドプレイ気味になること有ります。
しかし、それだと統制の取れた介護、チームケアが出来ないということで、上司などからの指導対象に。また人事考課などの評価が低評価となり、モチベーションダウンや最悪離職に繋がります。

人を評価する際、介護現場ではおそらく未だに減点法的な評価が多いのかと思います。

評価制度自体の欠点なのか、とにかくプラス面よりもマイナス面にフォーカスし過ぎの感は否めないですね。
(これまたどこの業種にもあると思います。それだけ人を適切に評価することの難しさが有るのかと感じます…😥)

大規模施設における介護の現在
ユニットやグループなど呼ばれ小集団(9名前後)に分けられ、各ユニットごとに職員を配置し、個別ケア出来るようになっています。

しかし、先ほども述べたように、現実は人手不足からユニット分けをしていても、対応は大規模介護時代のそれと殆ど変わっていないです。チームケアは名ばかりなことが多いのも現時点において、施設介護の問題点として挙げられます。

今回は私が実際介護職として働く中で体験してきた出来事を、入所者の行動や表情などの観察から想像出来る想いを踏まえて書いてみました。


福祉業界の光と影
福祉業界にだけとは限らず、どの業界にも同じことが有るのかと思います。実際働いてみて分かることは多々ある中で、とかく影ばかりにフォーカスしてしまいがちになります。
しかし、現場サイドでは多くの職員が日夜様々な試行錯誤の中、入居者や利用者の生活や生き方を見ながら、その人に合ったプランや取り組みを提案し実行しています。
加齢や障害などによる機能低下で、元気だったころの自分と比較して、元気を失うケースが多いですが、少しでも日々の生活の中で笑顔や楽しさ、喜びなどを感じてもらえるような光についても書いていきますので、今後もよろしくお願いします。

今回はここまで

最後まで読んでいただきありがとうございます

次の記事でお会いしましょう。

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