介護は奥が深い Vol.3

介護・福祉

タイトルより、介護は実際受ける立場にならない方が良いと思います。しかし、生きていると様々な要因で介護を受けざるを得ないのもままあります。このシーリズは出来るだけ健康寿命を延ばし、許容できる範囲の障害があっても、出来るだけ自分らしい生活が営めればと思い、介護を回避するヒントなどを提案する記事です。

それでは今回も前回に引き続き介護の考察していきます。

今回の記事のポイント

✅老いは誰しも避けては通れない道
✅精神的衰え攻略5

前回分は下にありますので是非読んで下さいね。

さて、今回はVol.3「精神的な衰え」から見える生き方、介護の在り方(予防策)についてです。

その時は着実に訪れる

筆者は只今52歳。世間一般で言われている定年が射程圏内入りました。振り返ると学生時代はあっと言う間に過ぎ、その後転職し学び直し、そして今の職場にて20年(福祉畑)が経過しました。福祉の世界に入ったのは32歳、その後様々な方々との出会いがブログの中でも活きています。

さて、「精神的な衰え」と聞いてみなさんはどんなイメージでしょうか?

  1. 加齢に伴う精神状態
  2. 環境などによる喪失感から来る精神状態
  3. 病気などから起こる精神状態

などなど…

健康、不健康。現役、退任。適正、不適正など置かれている状況は人それぞれ。前回Vol.2でも述べましたが、身体面の衰えが精神面に引き起こす影響も考えられます。

🟣ちょっと寄り道その1

改めて「精神とは何ぞや!?」

精神

  1. 人間の心 非物質的・知的な働きをすると見た場合の心
     「―現象」 対義語:肉体
生命や宇宙の根源と考えられる、形而上けいじじょう※1の存在
※1

  1. 形をもっていないもの
  2. (哲学)感性的経験では知り得ないもの 
    有形の現象の世界の奥にある究極的なもの                                        Oxford Languagesより

普段何気に使っている言葉ですが、肉体と精神は表裏一体。どちらが良くても悪くても成り立ちたずバランスが大切。目には見えないが確実に存在し、生きる上で肉体を動かすとされ必要不可欠なものです。
日本語においての「精神」は、やはり中国の影響は受けており、元来元気エネルギーを意味していた。明治以降になると西洋思想の影響で、今日使われている意味に成った様です。言葉の意味や概念はその時代で変わりますね。

話を戻します。

加齢から見えるモノとは

加齢と言っても現在周りを見渡せば、見た目では判断出来なく個人差もあるのかと感じます。
加齢を調べてみると「壮年期・・・・・以降の人が年齢を増すこと」と書かれています。

壮年期とは青年期と老年期の間の時期。
厚労省のデーターでは33~40歳。年齢定義が複数あるようで、20~60歳や25~44歳など定義は複数あるようです。
また壮年期の特徴は、「精神面と肉体面のバランスが程良く、心身が充実している時期」とされているようで、筆者の年代は厚労省のデーターより中年期となります。そしてその次が高年期となり65歳以上の方が該当します。

さて、仕事でお会いする利用者や入居者は高年期の方々であります。サービスを利用する際、何らかの障害や病気を患っていて、日常生活において制限が掛かっている、もしくは掛かりそうな方々の利用です。

🟣ちょっと寄り道その2

福祉の学校で障害の疑似体験する授業が有ります。その時使うのが下のキットです。
(何やら変な絵ですが…😅)

株式会社 三和製作所HPより
高齢者疑似体験教材

上記の教材を付けた経験が有る方いらっしゃったら分かるでしょう。高齢者は実際こんな制限の中で生きているのかと。漫画「巨人の星」で主人公の星 飛雄馬ひゅうまがつけていた大リーグ養成ギブスを彷彿させる代物です。(使ったことは無いのですが😅)

使用しての感想

  1. ゴーグルを付けて白内障の疑似体験では、もやの掛かった世界が映り、緑内障の疑似体験では視野が狭く見え、距離感覚が掴みにくく、足元など見えずらいため転びやすくなります。
  2. イヤーマフを付けると、周囲の音が聞こえにくく、自分の発する言葉さえも聞きに取りずらくなります。
  3. おもりやベルト、膝あて、グローブ、スリッパーを装着すると、各手首に装着した錘は、両腕足がどれほど重いか体験出来ます。
    前かがみベルトでは、円背えんぱい(背中が丸くなる状況)の疑似体験が出来て、呼吸がしずらくなります。
    グローブを装着すると、手指の感覚が鈍くなり上手く物を握れず、膝あては足の曲げ伸ばしの制約起こし、歩行時の足の運びがおぼつかなくなります。

結論:とても不自由な状況になります😰


この身体状況が毎日自身の体だったら精神も蝕まれます。更に現状とかつての健康だった自分と比較が始まります。そしたらもう精神状態は暗澹あんたんたるものでしょう。
そんな現状から脱却したいと自らリハビリ施設利用や家族などに勧められ、デイサービス利用などに繋がります。

これまで様々な現場を見てきました。福祉施設の種類により様々なカラーがあります。サービス利用に当たり気になる施設が身近にあれば直接見学も出来ますが、始めはケアマネと一緒に見学すると思います。

🟣ちょっと寄り道その3


本題から脱線します。
もし家族や自分が介護状態になった時、福祉サービスは是非利用して下さい。介護保険料は40歳以上になれば月々徴収されているので、これは「誰かの迷惑なる」とか、「世間体が悪い」など考えてしまう人いるでしょう。けれど、そんなの関係ない!!利用時は胸を張って使って下さいね。

そこで、施設系、通所系のサービス利用を検討している方に、サービス利用について情報やそれらを含めた良し悪しが気になるでしょう。素人考えで施設のボリューム(規模)・対応してくれる職員が多くいるなど、選択の際の決め手は様々。
さて、新規利用を検討している方、気になる施設選びについて、ちょっとだけ玄人・・目線で見学・施設選びのポイントです。あくまでも参考までにですよ😄

①担当ケアマネジャーへ、3か所位の施設見学出来るか確認して下さい。
施設見学で施設の雰囲気利用している人が置き去りされていないか
(職員が沢山いても現場が上手く回っていないなど見えてきます)
②職員の言葉遣い対応の観察。施設内の匂い
(職員の質や習熟度、定期的な衛生チェックが出来ているか否かが見てきます)
③小規模デイサービス・デイケアなどを検討時、必ず体験利用出来るか否かの確認。
(大規模でも同様ですが、小規模施設は①②のポイントが注意必要です)
④運動プログラムにおける説明、実施時のスタッフ指導・アドバイスの有無、定期的な評価が出来ているか?
(リハビリに特化した施設なら、運動機能維持や低下防止が出来る施設か見えてきます)
⑤緊急時の対応について、提携医療施設の有無、認知症利用者の対応で離設(施設から姿をくらますこと)対応などどう行っているか? などなど…
 

以上この他にもありますが、確認項目として知っていただけると役に立つと思います。
(施設選びのポイントについては別回で執筆しますね😊)

ビーチ, 海, パノラマ, 青い海, 地平線, 海景, トロピカル, 熱帯の島


精神的な衰え」攻略5選

さて、ここから攻略になります。前章でも述べましたが、まずは「原因を知り現状を受け入れる」これがスタートラインです。

①手放し

60歳前後になると定年、引退、卒業など節目の時期がやってきます。自営業やフリーランスなど会社に縛られないで生きている方には関係ない話ですね。しかし、多くの方が該当するのかと思います。これまでの役職、地位、それらは限られた一部の人のみが享受し、それ以外の方は概ね終わりを迎えます。
その様な現実は「言われなくても分かっているわい!!」と聞こえてきますが、ここは現状を踏まえた上で考え方の転換が必要だと考えます。
執着していても定年退職はやってきますので、手放なさなければ前には進めません。ゆえに手放しの前に徐々に生活スタイルをダウンサイジングする必要が有ります。

②健康管理から運動習慣

会社などの健康検査が毎年あったでしょうか?
検査は無料若しくは安価で受けられます。(まあ業務命令ですよね😅)人によっては検診をあえて無視する強者・・もいたでしょうか!!月並みですが、加齢より肉体は劣化しますし、精神も蝕まれる方もいるでしょうね。
日本の医療体制は世界的に見ても、本当に優れているシステムだと思います。定年退職を迎えた後でもその後の所得によって負担割合が1割から3割までに幅広くあります。今後は大半の人が3割負担になると考えます。
健康管理の視点では、検診は毎年受ければ当たり前ですが、病気の早期発見が可能になり、ガンなどを挙げるまでも無く、最小ステージで例え手術が必要になっても簡単かつ身体に対するダメージが少ないものでしょう。

運動習慣について、良く言われている「一日30分程度の軽く汗をかき、心肺機能が上昇するもの」が推奨されて以下の運動などがあります。

①動的な運動として:ウオーキング、ジョギング、水泳など
②静的な運動としてストレッチ、ヨガなど


また上記両方の運動の組み合わせで、持久力、体の柔軟性、筋力維持など期待出来ます。身体の筋肉量維持はサルコペニア(加齢による筋肉量低下)防止、ひいてはフレイル予防に繋がります。

これまで運動習慣が無かった方(筆者も)が、定年を迎えていきなり運動を行うのは継続性や実行性を考えても、なかなか定着(習慣化)が難いと思います。
従って50代から(出来るだけ早く😅)10年位時間を掛けながら、自分の興味や体に合った運動を探しつつ始めるのが良いと考えます。

何より無理をせず例えサボったり、止めても「まぁいいか!」と変に自分に厳しくしないで継続出来るのが望ましいですね。

木, 太陽, 日光, 夏, 牧草地, 草原, 風景, 朝, 草, 青空

③新たなコミュニティへの参加

これまでは仕事一辺倒で働いてきた方が多いのかと思います。
現状から家族や世帯構成を見てみると、きっと夫婦が多いかと思います。子供有る無し、同居別居など夫婦一つとっても形は様々です。
そんな中、夫婦間のコミュニケーションが上手く取れて、家事全般で妻と夫の割合が同じ位な家庭であれば問題無いかと考えます。更に子育てが終了し、孫やひ孫がいる方や両親の看護や介護の時期になっている方も大勢いるでしょう。
また隣近所との日頃からの交流、住んでいる町内会の活動に積極的に参加されている方など様々な人間関係が見えてきます。

言うまでもなく、現代の個々のライフスタイルは多様化しており、子育て終了後の卒婚や熟年離婚。生涯独身、同性カップル、事実婚など様々です。
上記のライフスタイルを経て、高年期になったところで様々な諸事情よりライフプランが大幅に修正を迫られる場合も考えられます。

こちらも最近よく耳にする話ですが、ライフストレス(人生におけるストレストップ10)において、パートナーとの別れが、残りの人生でもっとも大きなダメージをもたらします。
ストレスレスになるためには、日頃から「夫婦間・身内を含めた人間関係を円滑」にするのが秘訣ですね。そのためには日頃からのコミュニケーションは大切です。
パートナーとの関係性を高めた上で、職場以外の活動の場があると、仕事が定年してもずっと家に閉じこもらずに「退屈だー!!やること無い」など不平不満が口から出る回数は減るでしょうね。 

職場以外の活動の場を考える時、これまでの人間関係とは違う新しいコミュニティに属するのが良いのかと思います。

新しいコミュニティ作りについて、昨今SNSを介するものが多く目を引きます。
また地域のサークル活動などに興味や実際参加している方も多いでしょう。しかし、現状会社と自宅の往復の毎日の中でどの様にしたら新たなコミュニティのメンバーになれるか分からない人も沢山いるでしょうね。


そこで次は解決に向けての提案です。

ネット検索
友人知人からの紹介
自分で立ち上げる(SNSなどを駆使して)
①を例に考えると、今自分が興味持っているジャンルについて、検索を掛けてみる。
例えば、「社会的貢献」を検索すれば、地元消防団などがヒットするでしょうか?
「祭り好き」なら、住んでいる地域のイベント案内から、運営スタッフ募集が無いかなど検索方法が広がりますね。また自分の住んでいる地域の町内会や祭り実行員会などSNSで発信している自治体なら積極的に問い合わせてみるのもありです😊
ここでも「行動力」が問われますね。

④趣味再開・新たな趣味にチャレンジ

上記の繰り返しになりますが、私のブログを読んで頂いている方は、現在就業中、家事、育児、介護など真っ最中の方が多いのかと思います。かつて勤しんでいた趣味活動の時間が作れず、いつの間にか止めた方も多いのかと。
高年期に入る若しくは入って、もう一度「趣味の時間を再開は精神の衰え防止」には友好的です。

趣味活動は様々あります。
時間やお金が掛かるものから、手軽にほとんど費用を掛けないで楽しめるものまで。あなたの「好き、興味、知的好奇心」を満たしたり、「体力・運動能力向上、維持」など様々な効果が望めます。
またこの機会に新たな趣味を始めるのもイイですね。
新しい「経験や体験」より得られた情報は「脳の神経組織のネットワーク化を活発にする」と脳科学の本に書かれていたのを思い出します。

いずれにせよ、趣味の時間は自分だけ、もしくは夫婦、パートナー、友人、兄弟姉妹などと再び行動を起こすのも良いのかと思います。

⑤スモール起業(副業、複業)

繰り返しになりますが、現在会社員、公務員など組織に属して働いている方も、数年後には定年を迎えます。今は終身雇用はほぼ事実上消滅しています。
早ければ30代位から早期退職の勧告がある時代になり、かつての日本の労働スタイルから新たな労働スタイルは既に始まっています。

右肩上がりの高度成長期は過去のもの。日本経済における失われた30年は強制的に個々の働き方についても、現状答えは個人に委ねられているかと感じます。
また現在も続くコロナ禍により、これまでの労働慣習を決定的に打ち壊した感は当然否めないです。遅かれ訪れる予定の労働スタイルの変革が、今10年は前倒して(それすらも遅しですが…😅)この数年で劇的に起こっています。
ここでみなさんへ問いかけします!!

Q:個人の力が益々試されて来ている中、筆者の壮年世代はどうすれば良いのか?

今の環境下で定年後の準備
組織から地域に目を向けた取り組み

A:①について、50代から60代の10年間で、これまで築いてきた経験スキルの棚卸学び直し人脈の断捨離など行う。これまでの情報や技能は時間が経過しており、今のバージョンでは使えない状況はままあります。
そこで学び直しは必須条件に上がります。使える時間や組織をフルに使ってこれからの自分に備えたいです。ここで提案したいのが、次の書籍です

本から最新の情報を得るのは有効です。紙、電子書籍より自分の考えに合った情報が見付かれば良いですね。
YouTub動画も大変役に立つツールです。けれど一つ注意したいのが、ビジネスや自己啓発系セミナー形式のチャンネルが支流の昨今、視聴に関しては自分の心に聴きながら自分の心に響くものをチョイスして下さいね。

②について、自己が保有するスキルなどをボランティア活動で活かしてみる。異業種の方々との交流も含まれますかね。

日没, 海, 座る, 波, 太陽, 水, 自然, カモメ, ビーチ, バルト海

まとめ

今回は介護は奥深いVol.3として、今後自身の介護状態になるか否かを占う上で、ゆくゆく関係していく「精神的な衰え」について筆者が考える攻略5選を含め書いてみました。


どれも昨今言われている事柄ですが、『時は金なり』なのです。いつまでもやらなければいけない状況を後回しにしていると、定年退職の時期はすぐやってきます。
その時慌てふためく自分が目に浮かびますので、ブログを通して読者の方々と行動の共有を図っていきたいと思い今回執筆に至っております。

「精神的な衰え」は、加齢に伴い訪れてきます。それの回避は心がワクワクするようなモチベーションを低下せずに維持する、すなわち「日々の行動力」がものを言うでしょう。
そして、精神面を健全な状態に保ち健康寿命を1日でも伸ばせるようになりたいですね。

おしまい

今回はここまで

最後まで読んで頂きありがとうございます。
次の記事で会いましょう。




コメント

タイトルとURLをコピーしました