ふらっと旅~道北編Vol.2

街歩き・食べ歩き・経済

今回も前回の続きで、道北”旭川旅行記”です。
旭川は道内で二番目に大きな街です。歴史、文化、食、自然など独自の発展を遂げています。また、旅先としても人気のあるエリアです。


今回は旭川中心部の「平和通買物公園」にスポットを当てて、散策時に感じた今の街の様子や筆者の感じた思いを綴ります。
下記は前回の記事です。
よろしければ読んでみて下さいね😁

日本初の常設歩行者天国

JR北海道旭川駅前から8条通まで、道路幅員20m長さ1kmの歩行者天国として解放された通りで、1972年(S47年)6月1日に日本初の恒久的歩行者天国として開設されました。                            今年で50周年旭川平和通買物公園。公園内の至る所に下記の様なお知らせがありました。

筆者撮影

最盛期の旭川を知らないので、妻に聞いてみると「札幌から欲しい服や雑貨を友達と買いに行ったんだ」
と教えてくれて、今から30数年前の頃はバブル期も相まって出掛けたようです。
確かに当時の旭川にしかない商品が沢山あり、また現在は分かりませんが、服飾など流行発信の実験場所として札幌ではなく、旭川から始めていたとマーケティング界隈では有名話です。それだけ活気があったのだと思います。

前置きはこれ位にして、JR旭川駅から昼夜の様子を織り交ぜて、今の買物公園を見て行きましょう。

筆者撮影 駅前(西口)

正面右にある建物は、現在イオン旭川駅前店の入っているビル。筆者が覚えている今から30数年ほど前は「エスタビル」でした。
エスタとはJR北海道関連企業が運営している商業施設で、現在札幌にエスタはありますが旭川はH24年7月に閉店しています。
閉店後様々な変遷があり、一時期は完全に空きビル状態の時期も。駅前の一等地が暗いのは、訪れる人に街の印象を寂しいと感じさせます。
これは旭川だけの話ではなく、現在日本各地で起こっている現象です。要因は様々でしょうが、そこに住む人々の世代変動や転出入における人口増減。
郊外にオープンした大型ショッピングモールは消費行動の動線を変えて、賑わっていた駅前商業施設から郊外へと人流が変わり、やがて衰退・空洞化をもたらしている現実が見えて来ます。

都市計画は、未来の動向を予測して計画を立てられますが、現代は消費に対する価値観が昭和期のそれとは大きく変わり、新しい動き、諸外国からの影響などこれまで以上に予測が難しいのかと思います。
まあ小難しい話はこれ位にして…。

筆者撮影 宮下通りより抜けて一条通7丁目 平日10時過ぎの様子

ここからJR旭川駅側から見た買い物公園通りが始まります。
右のチェック柄の建物は今回筆者が利用したホテルアマネクです。
この場所はかつて「旭川西武」があり、現在ホテル前にある駐車場も西武でした。

買物公園の特徴
社会実験から誕生の公園(一般道から公園に転身、常設歩行者天国、自動車の通行禁止など)
所々に花壇があり(時期による)各所に印象的な銅像が設置
べンチ設置数が多い
公園内は平坦(車いすでも楽に移動出来ます)
一部ロードヒーティング化【降雪対策として道路総幅員20 mのうち、左右両側の歩道(4 m)について】

など、筆者の私見も入れてのんびり散策して疲れたら休む。これですね😆

筆者撮影 一条通7丁目周辺の様子

現在旭川初の25階建て複合高層マンション建設中のこの場所は、かつて1970年に開業の「長崎屋旭川店」の場所。
長崎屋は懐かしいです。今札幌には無くなりましたが、筆者もよく来店したデパートでした。現在北海道には小樽帯広の駅前周辺にあります。

筆者撮影 一条通7丁目よりニ条通7丁目へ

左側に見えるロッテリアの垂れ幕が見える建物は「A.s.h(アッシュ) 駐車場ビル」
右手の建物が「Feeeal(フィール)旭川」です。ここにはかつて「丸井今井旭川店」があった場所。丸井今井は札幌に本店を置くデパートです。最盛期は道内に7店舗でしたが、現在は札幌と函館にあります。丸井撤退後の
現在は施設をリニューアルした後、商業エリアと企業エリア混在型で運営がされています。

筆者撮影 二条通7丁目界隈の様子 

「マルカツ」が映っています。かつて旭川丸井と二分するほどの老舗デパートとして発展。現在はビルの老朽化や耐震構造などの問題、近年の利用者激減から2025年までに解体予定で、その後は高層ビル建設予定。
現状の確認で入店すると、一階は家具などの閉店セール店舗など数店と、上層階にアニメイト、キャン★ドゥなどが入居しています。

筆者撮影 「若い女」

北海道を代表する彫刻家佐藤忠良氏の1971年制作のブロンズ像。買物公園散策は彫刻など芸術作品鑑賞が出来ます。公園内や周辺に点在するこれらの像から、設置当時の街の活気や思いが伝わってきます。

旭川市の現在の人口は32万5360人(R4年9月1日現)
H17年度まで36万人を維持していました。
これは札幌の197.3万人(R4年8月1日現)に次ぎます。
また、北海道の人口が528.1万人(R1年5月31日時点)
ですので、札幌一極集中は見て取れますね🤔



話を戻して、買物公園周辺の野外彫刻は常盤公園を含め27種類あるようです。

野外彫刻について旭川市より
https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/sculpture/400/p000485.html

今回は買物公園の散策なので、1・2・3・9・14・15が見られました。
更に散策を続けます。

筆者撮影 二条通7丁目

この界隈はかつてのデパート群とは違い現在も個人店が中心のエリア。
そんな中、ふと目に留まった建物がこちらの帽子専門店でした。レトロな外観と北海道では近年帽子専門の路面店は珍しくなっています。オシャレは帽子からですかね😁

買物公園に行ったら是非観てもらいたい銅像です!!

実はこの銅像が買物公園散策の一番の楽しみでしたそれがこちら👇

筆者撮影 サキソフォン吹きと猫①(日中Ver)

筆者撮影 サキソフォン吹きと猫②(夜間Ver)

こちらのブロンズ像は、彫刻家黒川晃彦氏が2002年に設置した作品です。同作品には台座がありません。調べてみると「設置場所がロードヒーティングであり、直置きで通りがかった人を含めて作品が完成すると思いがあるようです。
実際この作品からはこれまでの銅像には無い、「温かさ」「気持ち良さ」を感じ取れます。
手前に座る猫ちゃん、男性の奏でる音色を静かに聴いている様子や、奏者の何とも言えない表情もイイですね。冬になると猫ちゃんの首にマフラーを掛けられ、これまで数多くの人に頭を撫でられ過ぎた影響で、金色に変わるなど市民から愛されている銅像です。

また昼夜で撮影して分かりますが、日中の自然光と夜の街灯りが、それぞれに何とも言えない作品の世界観を作り出しています。
これまで銅像を鑑賞する機会は沢山ありましたが、街中に設置された銅像でこれほど印象が変わるのかと実感しました。
更に四季の移ろいも合わせると、芸術鑑賞の奥深さを再認識します。
是非現地にて、作品の世界観を味わってみて下さいね。

時代は流れ、人も街並みも変わってゆく

買物公園が誕生して半世紀。誕生当時にあったお店は今もあるもの、そして無いものと新陳代謝は続きます。これは全てに通じる自然の理でしょうね。
今後も世代交代を繰り返し、昔から言われますが「始めるのは容易たやすく、また閉めるのもしかり。ただ継続してゆくことはがたし」と。物事の本質なのでしょか?商売も勉強も。
一つの街並みを散策すると、先人が築いた苦労や思いを想起し、今の快適さはこれら目に見えない聞こえてこない無数の人々の汗や涙や笑いなどの上に成り立ちます。

今回訪れた旭川は、明治期よりロシアなど外国からの脅威に対する、北方の守りの要でした。また先住民族のアイヌの方達との交易やその後の時代における同和政策は、今なお政府の考え方として集約されます。

道内各所は旭川をはじめ至る所で、上記の歴史があります。今回は紹介しませんが旭川観光で、北海道開拓時代の屯田兵から旭川第七師団の歴史、アイヌ史を調べる博物館や記念館があるので、歴史好きにはこれらの資料館へ足を運ぶのも自分の見識が広がると思います。

また全国的に有名になった「旭山動物園」日本酒好きなら「男山酒造り資料館」前の記事にも書いた「旭岳」の登山や近隣の温泉場巡りも楽しいです。


旅は人生をより豊かにする行動

旭川はJR、飛行機、高速バスの交通機関の乗り入れが良く、空港周辺や市内からのレンタカー利用。高速道路利用により自家用車のアクセスもしやすいので、旭川をメインに北海道観光もこれまたイイものですよ。
また道民の方にも、改めて旭川は発見があるのかと思います😁

ここで今回のおすすめ商品のコーナー

言わずと知れた旭川はラーメンで有名です。買物公園・周辺を含め梅光軒、青葉、山頭火、蜂谷など多数あります。旅行中筆者も数店に来店し、改めて味のクオリティの高さに唸りました。
そんなお店監修の商品が今回のおすすめです👍

まとめ

今回は「旭川平和通買物公園」をピックアップしました。
南北に渡りそれぞれ特徴のあるエリアです。一条通7丁目から二条通7丁目界隈はかつてデパートが出店していましたが、現在は軒並み撤退しています。その他のエリアにも空洞化は進んでいます。
前述したように、諸問題には原因がありますが、嘆いたところで衰退は止まりません。

今回改めて訪れて感じたのは、公園周辺の商店街・地域住民の働きかけです。今は流行病のため観光客が伸び悩んでいますが、花壇の手入れ一つにも季節の花が添えられたり、各種イベント開催があります。
ちなみに今回訪れたのが9月初め、イベントスケジュールを見ると毎週末の朝市や、3年ぶりに開催される
「北の恵み 食べマルシェ2022」
9月17日~19日まであるなど、地元は盛り上がっています。
詳細は下に貼っておきますね🤤

北の恵み 食べマルシェ (@tabemarche) / Twitter
北海道旭川市で9月に開催される食のイベント「北の恵み 食べマルシェ」の公式アカウントです。 (発信専用)「北の恵み 食べマルシェ 2022 」は、令和4年9月17日(土)~9月19日(月・祝)に開催予定です。

最後は気になった場所を見て頂いて終わります。

今なお光る店達

自然と名前に店のセンスが光ります。創業者の思いに思いを馳せ、今なお地元に愛されるそんな印象を受けます。
毎日使うものだからこそ、きっとそれぞれのこだわりがあるのでしょう。

筆者撮影 ミッキー靴店
筆者撮影 秋田堂

宝飾店ならでは重厚な店構え。
特別な日に贈る貴金属は人生の節目を彩るアイテム。ショーウインド越しに置かれ、行き交う人達の心に響くのかと。
また建物上部に記された数字は創業年か?
極寒の地において、風雪に耐え抜いた店舗からは、今なお憧れが人々を魅了します。

過去より未来へ

「開拓のイメージ」は中井延也氏1974年(S47年)の作品。作者は本来石造彫刻が専門のようですが、本作はコールテン鋼が素材。
像をじっくり見ると細かいレリーフから作品名に挙げられている開拓のイメージを感じます。
「手」は木内禮智れいち氏が1972年(S47年)に初めは四条買物公園に設置されましたが、リニュアルを経て現在は8条買物公園に移転されます。
夜間だったので本来の噴水は止まっていましたが、買物公園開設時のシンボル的な像です。
テーマは
「未来を掴む市民の手」
まさに現在そして更なる未来を見据えた作品です。

筆者撮影 「手」
筆者撮影 「開拓のイメージ」
筆者撮影 商業施設 Asahikawa Harete

2022年7月10日にNewOpenした商業施設。買物公園五条通8丁目の角地に25の様々な店舗があります。
全店キャッシュレス決済のみ対応。
営業時間11時~23時(一部別)。
水曜定休の店舗が多いので注意です。
久しく元気がなかった買物公園への新たな呼び水になるのかと感じる施設でした。

今回はここまで

最後まで読んで頂きありがとうございます

次の記事でお会いしましょう。

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